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Sallyfox

Coming to Japan!

2023.9.20

Dr. Sally Fox 

- 茶綿との出会い -

1985年 

同僚の鞄の中で眠っていた茶色い綿花。

運命の出会いから綿花業界の常識を大きく変える彼女の奮闘が始まります。

 

繊維が太くて短かった当時の茶綿は機械で糸にできない代物だったので、誰にも価値を認めてもらえず相手にされなかったといいます。茶綿に一目惚れだったサリーさんはどうしてもあきらめたくなくて私財を投じ、自分で畑を耕し、繊維の長い綿花と交配し、茶綿の品種改良を始めました。

 

資金が底を尽きそうになりながら苦労を重ねた結果、90年代には品質向上に成功、日本の紡績企業やアメリカの大手デニムブランドに採用されるまでになりました。

しかし、有名になったことで白い綿への汚染を恐れた大規模な農場から圧力がかかり、栽培していたカリフォルニア州の政府から立ち退きを求められます。

2000年代に入ると取引していた紡績企業が倒産、デニムブランドの経営悪化による方針転換など順調だったビジネスも行き詰まり、窮地に追い込まれます。

 

そんな彼女の窮地を救ったのが、自分のニューメキシコ州の農場で綿花を栽培したらいいとアプローチをしてくれたドーシーアルバレス氏や、日本では唯一紡績として生産に手を挙げた大正紡績でした。

 

彼女のひたむきな姿勢と茶綿の魅力は多くの人々の心を打ち、多くの賛同者を得て世界へ広がっています。たった一人で始めた綿花界の常識を大きく変える改革。

今では多くのブランドで愛され、使用されています。

Rarity

チャワタの希少性

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もともと、古代の綿花は茶色く色づいたものが普通だったそうです。

染色性等の為に品種改良を重ねることで今の白い綿が作られました。

サリー博士は逆に、この茶綿を現代に蘇らせようと試行錯誤を重ねたのです。

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茶色はタンニンによるもので、害虫に強く、有機肥料だけでも充分生育する強い綿になりました。

さらに、この種を開発する途上で突然変異が起き、緑色の綿花が生まれました。まさに偶然の産物です。

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この緑色の綿は耐光堅牢度に弱いという問題がありますが、変色後に24 時間重曹のぬるま湯に浸すと、緑が鮮やかに戻るという不思議な性質を持っています。茶・緑色の綿は農作物のため生産時期によって多少の色の濃淡はありますが、染めていない自然の色が特徴のオーガニックコットンです。

Policy

サリー博士は生物学者として植物の研究を行う傍ら、手芸教室を営み手芸を教えていました。その教室での教え子の娘さんが薬品会社で働かれていたそうなのですが取り扱う薬品の影響で障害を負ってしまったそうです。

このことに心を痛めたサリー博士は、無農薬/オーガニックの研究に力を入れるようになります。

 

薬品に苦しむ人を、すこしでも減らすことができたなら・・

 

そんな時、同僚の鞄の中で見つけた茶色い綿花。

ウールの世界では黒、茶、ベージュ、グレー等もともと色のついた羊毛を使用した毛糸はなじみのあるものでした。

茶綿をうまく育てられれば染めなくても使える糸になる。

彼女が茶綿と出会ったのはまさに運命だったのかもしれません。

 

どんなに厳しくても、自分の“好き”を信じ追究する彼女のひたむきな姿勢。

そうした彼女の想いが実を結んだ、ナチュラルで飾らない美しさが特徴的なカラードコットン。

 

おこがましいかもしれないけれど僕たちNature Geek FC Planningは彼女の同志としてこの偉大な先駆者が灯した灯火を、ともに後世へと引き継いでいきたいと思っています。

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