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紡績1

紡績1

 

原料から糸を作り、その糸で生地を作る。

自分が思い描く風合いの生地やほしい生地を作ることってとても素晴らしい、すごく楽しい仕事です。

でも、最初に書いたようにそれは長いストーリー、最初から最後まで行きつくにはいろんな段階があるのです。

私は最初は縫製メーカー、その後は丸編み工場(生地の世界ではニッターといわれていますが)にいました。

そこで生地っておもしろいってわかったのです。いろいろな原料の特徴や紡績の技術、ちょっとしたヒントが生地になっていく工程を見たおかげだと思っています。

映画“完全なるチェックメイト”で主人公のボビーフィッシャーが言った言葉

“すべては理論と記憶だ、

選択肢は多いと思われるが正しい指し手は一つだけ。

他に行きつく場所はない“

とてもカッコいい言い方ですがワタの段階でこのワタはこういう糸にするのが一番いいというヒラメキと紡績の技術、そして編み機の背景、染色工場の技術が重なってほしい生地が見えた時、日本でしかできない生地が生まれるのです。

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